<牧師室より>2023年7月号「自由とされたのだから」

「ああ、またやられた!」18年前の初夏。庭に日本の野菜を作ろうと一生懸命になっていた頃、本当に毎年、グランドホッグとの戦いに苦戦していました。ネットを張ったり、動物の嫌う匂いのスプレーを蒔いたりいろいろ試しましたが、敗戦続き。これはもう捕らえるしかない、とワナを買ってきて、捨てるクズ野菜を餌に、庭に仕掛けました。そうしたら、かかるわ、かかるわ、家族で住んでいたのでしょうか、次々とグランドホッグがかかります。後でネットで調べてみたら、この地域では許されていないようですが、そんなことも知らず、山に連れて行っては、放すことを繰り返していました。

 グランドホッグは昼行性。朝にワナをかけて、夜は変な動物がかからないように閉じておくのですが、ずぼらな性格の私は、ついつい閉じるのを忘れてしまい、ある朝はオポッサムがかかっていました。あまり可愛くない動物なのですが、ワナを開けたら、一目散に逃げていきました。

「あ、また変なのがかかっている!」7月5日の朝、前の晩にワナを閉じるのを忘れてしまっていて、何か動物がかかっていることに気づきました。あたり一面砂ぼこり。かなり暴れていたようです。今度は何がかかったのかな、と近づいてみて、「わっ」と血の気が引きました。ワナにかかっていたのはなんとスカンクだったのです。「どうしよう・・・」と思いました。自分の愚かさを悔いました。逃がすためには近づかなければいけない、近づいたらスプレーをかけられる。まともに食らったら、何日も匂いが消えない・・・。

その後の顛末を詳しく書いているととても長くなってしまうので、詳しく知りたい方は、以前毎日書いていたこちらのブログの記事を。

結論を言うと、最後は覚悟を決めて、すべて捨てていい服で身を固めて、頭には目のところだけ穴を開けた紙袋をかぶって、スカンクのスプレー攻撃を全身に浴びながら、近づいていって、ワナを手で開けて、スカンクを逃がしたのですが、ワナの扉を開いても、スカンクはおびえて、奥の方から動かないんですね。それで最後はワナの一番奥のスカンクがいるところをバンと一発蹴ったら、慌ててワナからでて、逃げていきました。

そのワナの奥でおびえていたスカンクの姿を思い出すと、私達も同じように狭いところでビクビクしていることはないか、と思わされます。神さまは私達のところに来て、私達を解放しようとしてくださっているのに、私達はその神さまの思いに気がつかないで、おびえて、逃げて、閉じこもっていることはないだろうかと。聖書のメッセージは解放のメッセージです。神様が与えてくださる自由を受け取って感謝して歩んでいきましょう。

「真理はあなたがたを自由にします。」ヨハネの福音書 8章32節

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