3月になりました。
今年も我が家の庭で一番最初に咲くクロッカスの芽が出てきました。朝晩は氷点下に下がっても、昼間はすっかり春の日差し。今月10日にはサマータイムが始まり、19日のthe first day of spring(日本では20日の春分の日)を過ぎると、昼間の時間の方が長くなりますね。いよいよ春がやってくるな、と楽しみになります。
でも、油断は大敵です。1993年の3月、もう30年以上前になりますが、アトランタの大学で勉強していた時、春休みにフロリダのオーランドに行きました。アトランタを出る時にはレンギョウの黄色い花が満開でした。半袖短パンで2-3日楽しく過ごして、アトランタに戻ろうと思って高速に乗ったら、あちらこちら木々がなぎ倒されています。途中でガソリンを入れようと思ったら、軒並み停電でガソリンを入れられません。そして、フロリダとは思えない寒さ。フロリダ州を抜けてジョージア州に入る頃には雪が降り出しました。アトランタに電話をしたら、吹雪でとてもじゃないけど帰れないと。あとで分かったのは、その時、アメリカの南東部から東海岸を、後にstorm of the centuryと呼ばれるようになる嵐が襲っていたのでした。ニュージャージーも大雪だったようです。
実は3月は嵐の季節なのです。アメリカには “March comes in like a lion and goes out like a lamb” (3月はライオンのようにやってきて、羊のように去って行く)という言葉があります。この時期は冷たい冬の空気と暖かい夏の空気がせめぎ合って、特に前半は、しばしばとんでもない嵐になることがあります。
聖書の中にも嵐の場面が出てきます。それはもっと小さい規模のものですが、イエスの活動していたガリラヤ湖で、何度か、イエスと弟子たちは嵐に遭っています。湖で嵐に遭った弟子たちはどんなに不安だったことでしょうか。しかし、イエスはその嵐の中でも平安を保っておられて、「しっかりしなさい、わたしである、恐れることはない」(マタイの福音書14章27節)と言われ、嵐を鎮めておられるのです。
私たちの人生にも嵐がやってきます。イエスに従う道も万事順調、順風満帆ではないのです。でも、その時にも、イエスは私たちに「恐れるな。私がいるから」と語ってくださり、平安を与えてくださいます。皆さんの中にも今、嵐の中を通っておられる方もおられることでしょう。イエスはその嵐の中にも共に行ってくださいます。「主よ、助けてください」と祈ってみてください。神さまはあなたを支えてくださいます。