何時しか基礎分野での研究者としての生活に終止符を打つことになり、 臨床試験のマネジャーとしての職務につき、 2003年から、 海外臨床試験マネジャーとしてニュージャージーに赴任することになりました。 臨床試験はかなり困難を伴うものですが、 依然として私は自分の能力を過信していました。 きっと成功するという自身を持って取り組んでいました。
ところが、臨床試験というのは本当に難しいもので、単に自然科学の力だけでは解決できない難しい問題を持つものなのです。
そんな中で、 突然の帰国命令を受けました。 これは本当に予想外の展開だったのです。 海外赴任している者にとっては決して驚くには足りないことなのかもしれませんが、 高校二年になる娘の学校のこと等を考えると、 3ヵ月後の帰国というのはやるせないものでした。 と同時に、 自身が本当に無力な存在であることをつくづく感じました。
そしてこれが神を求めるきっかけになりました。
* この後、 神林兄の「証」は 4. 「ハーベストタイムとニュージャージー日本語教会」 5. 「信じること、救いと受洗」 そして 6. 「帰国後のクリスチャンとしての歩み」 と来月号以降へ続きます。
月報2005年4月号より